サリー・ロックハート、16歳。海運会社の経営者だった父を船の事故で失い、天涯孤独の身。ある日サリーのもとに、謎の手紙が送られてきた。ところが、そこに書かれていた〈7つの祝福〉という言葉を耳にしたとたん、父の会社の重役が恐怖のあまり死んでしまったのだ。ヴィクトリア朝のロンドンを舞台に、変わり者の少女サリーがもちまえの機転と勇気で父の死の謎に挑む。あの〈ライラの冒険〉の著者プルマンが描く、傑作冒険シリーズ第1弾! 本文挿絵=影山徹/訳者あとがき=山田順子
フィリップ・プルマン
1946年イギリスのノリッジ生まれ。イギリス、ジンバブエ、オーストラリアを転々としたのち本国にもどり、オクスフォード大学エクセター・コレッジで英文学を学ぶ。その後、教鞭をとるかたわら児童書の執筆を、1982年に Count Karlstein を発表したのち、〈サリー・ロックハートの冒険〉4部作を書きはじめる。その後1995年から〈ライラの冒険〉3部作(新潮社)を発表、第1巻の『黄金の羅針盤』ではカーネギー賞、ガーディアン賞を、第3巻の『琥珀の望遠鏡』ではウィットブレット賞児童文学賞と最優秀賞を同時受賞するという快挙をなしとげた。
山田順子
(ヤマダジュンコ )1948年福岡県生まれ。立教大学社会学部社会学科卒業。主な訳書に、アーモンド『肩胛骨は翼のなごり』、キング『スタンド・バイ・ミー』、クリスティ『ミス・マープル最初の事件』、リグズ『ハヤブサが守る家』、プルマン『マハラジャのルビー』など。