クリスティヲヨム!

クリスティを読む!

ミステリの女王の名作入門講座

大矢博子


クリスティを読む!

ジャンル
ノンフィクション・その他 > ガイド
レーベル
キイ・ライブラリー

判型:四六判並製
ページ数:204ページ
初版:2024年1月26日

ISBN:978-4-488-01545-9
Cコード:C0095

装画:嶽まいこ
装幀:アルビレオ


内容紹介

数々の名作が世界中で読まれ、翻訳され、映像化・舞台化され、没後48年を経ても変わらぬ人気を保ち続ける──まさしくミステリの女王、アガサ・クリスティ。大人気カルチャー講座「アガサ・クリスティを読む」の講師を務める書評家が、〈探偵〉〈舞台と時代〉〈人間関係〉そして〈騙(だま)しのテクニック〉に焦点を当て、各章でテーマに沿ったおすすめ作品を紹介しながら魅力を丁寧に語ります。最終章〈読者をいかにミスリードするか〉では、女王の驚くべきテクニックをじっくり解説。
クリスティのすごさを実感できる、入門に最適な一冊!


目次

まえがき

第1章 探偵で読む

1 異邦人としてのエルキュール・ポワロ
▼ポワロを知る二冊──『スタイルズ荘の怪事件』『ポワロの事件簿1』

2 時代の証人としてのジェーン・マープル
▼ミス・マープルを知る二冊──『ミス・マープルと13の謎』『書斎の死体』

3 年齢を重ねるトミー&タペンス
▼トミー&タペンスを知る二冊──『秘密組織』『二人で探偵を』

4 渋さが光る捜査官・バトル警視
▼バトル警視を知る一冊──『ゼロ時間へ』

5 個性的な短編の探偵たち
▼パーカー・パインを知る一冊──『パーカー・パインの事件簿』
▼ハーリー・クィンを知る一冊──『ハーリー・クィンの事件簿』

第2章 舞台と時代で読む

1 古き良きメイヘム・パーヴァ
▼メイヘム・パーヴァを知る二冊──『アクロイド殺害事件』『ミス・マープル最初の事件 牧師館の殺人』

2 ヒット作の鉱脈、中東ミステリ
▼中東ミステリを味わう二冊──『殺人は癖になる』『ナイルに死す』

3 動く殺人現場――旅と乗り物
▼旅と乗り物を味わう二冊──『オリエント急行の殺人』『カリブ海の秘密』

4 戦争がもたらしたもの
▼戦争を知る二冊──『ABC殺人事件』『NかMか』

5 変わりゆく大英帝国
▼イギリスの変化を知る三冊──『予告殺人』『葬儀を終えて』『鏡は横にひび割れて』

第3章 人間関係で読む

1 ロマンス!ロマンス!ロマンス!
▼ロマンスに浸(ひた)る三冊──『謎のエヴァンス』『忘られぬ死』『ホロー荘の殺人』

2 三角関係の使い方
▼三角関係のバリエーションを知る二冊──『杉の柩』『白昼の悪魔』

3 いろいろな家族の形
▼家族のドラマを味わう三冊──『ポアロのクリスマス』『ねじれた家』『無実はさいなむ』

第4章 騙(だま)しのテクニックで読む

1 童謡だけじゃない見立て?
▼見立て殺人におののく二冊──『そして誰もいなくなった』『ポケットにライ麦を』

2 二種類ある、回想の殺人
▼回想の殺人を味わう二冊──『五匹の子豚』『スリーピング・マーダー』

3 ミステリの華、意外な犯人
▼意外な犯人に驚く二冊──『三幕の悲劇』『カーテン』

第5章 読者をいかにミスリードするか

▼『シタフォードの謎』『殺人は容易だ』

参考文献
作品名索引/人名索引/アガサ・クリスティ著作一覧


大矢博子

(オオヤヒロコ )

1964年大分県生まれ。書評家・文芸評論家。ミステリや時代小説などエンターテインメント小説をメインにした新聞・雑誌への書評寄稿のほか、多数の文庫解説を執筆。ブックナビゲーターとして中京圏のラジオ出演やイベント司会などでも活躍中。翻訳ミステリー名古屋読書会主宰。2018年から栄中日文化センターにて講座「アガサ・クリスティを読む ミステリーの女王 その世界と魅力」を担当し、人気を博す。著書に『読み出したら止まらない! 女子ミステリーマストリード100』『歴史・時代小説 縦横無尽の読みくらべガイド』などがある。