日本推理作家協会賞受賞!
【第63回日本推理作家協会賞〈評論その他の部門〉賞受賞作】
英文学史上、後世に多大な影響を与えた“古典”である『不思議の国のアリス』における、一人称の主体の解体と構築を論じた「ルイス・キャロル論」から始まり、エラリー・クイーン、ディクスン・カー、ヴァン・ダインなど黄金期の諸作家の論考、更にはヒュー・コンウェーやメアリ・ブラッドン、ファーガス・ヒュームなど知る人ぞ知る作家に光をあてた長年の研究を網羅する、著者入魂の一冊。また圧巻の、黒岩涙香の翻案したミステリ作品の原典探究も収録した、本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞作家による力作評論集。
小森健太朗
(コモリケンタロウ )1965年生まれ。東京大学卒。82年『ローウェル城の密室』が史上最年少の16歳で江戸川乱歩賞の最終候補となる。94年『コミケ殺人事件』でデビュー。2008年、『探偵小説の論理学』で第8回本格ミステリ大賞〈評論・研究部門〉を、2010年、『英文学の地下水脈』で第63回日本推理作家協会賞を受賞。