定価:1,320円 (本体価格:1,200円)
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どうぞこれ以降はご静粛に願います──。天才的な腕前を誇るナイフ投げ師が、私たちの町にやってきた。その見事な投げ技に、私たちは拍手を贈る。しかし夜が深まるにつれ、客席には静寂が満ち……。少女の集会、自動人形、空飛ぶ絨毯(じゅうたん)。ミルハウザーの世界を生きるひとびとは、精密な文章によって現実から飛翔する。О・ヘンリー賞受賞作ほか、濃密にして研ぎ澄まされた十二篇。訳者あとがき=柴田元幸/解説=藤野可織
「ナイフ投げ師」
「ある訪問」
「夜の姉妹団 」
「出口」
「空飛ぶ絨毯(じゅうたん)」
「新自動人形劇場 」
「月の光 」
「協会の夢 」
「気球飛行、一八七〇年 」
「パラダイス・パーク」
「カスパー・ハウザーは語る」
「私たちの町の地下室の下 」
スティーヴン・ミルハウザー
1943年ニューヨーク生まれ。72年『エドウィン・マルハウス』でデビュー。97年に長篇『マーティン・ドレスラーの夢』でピューリッツァー賞を、98年に短篇「ナイフ投げ師」でO・ヘンリー賞を、2012年に短篇集『私たち異者は』でストーリー・プライズを受賞。その他の著作に『イン・ザ・ペニー・アーケード』、『バーナム博物館』、『三つの小さな王国』などがある。
柴田元幸
(シバタモトユキ )翻訳家・東京大学名誉教授。訳書にオースター『ガラスの街』、ダイベック『シカゴ育ち』、サリンジャー『ナイン・ストーリーズ』、マコーマック『雲』、ミルハウザー『夜の声』他多数。