ブッカー賞受賞作家が描くテーマパーク・イングランド。そこにはウェストミンスター寺院、ガーデニング、ロビン・フッド、紅茶、シェイクスピア、生ぬるいビール、ハロッズ、王室までもがある。そんなプロジェクトに参加したマーサだったが。レプリカが本物を凌駕するのか。 アイロニーと風刺に満ちた傑作! 解説=古川日出男
ジュリアン・バーンズ
1946年、イギリス、レスターに生まれる。オクスフォード大学卒業。オクスフォード英語辞典の編集者、ジャーナリストを経て、執筆活動に入る。ブッカー賞、サマセット・モーム賞、E・M・フォースター賞、メディシス賞、フェミナ賞など各国の数々の文学賞を受賞したイギリスを代表する知性派作家。著書は『フロベールの鸚鵡』『終わりの感覚』他。
古草秀子
(フルクサヒデコ )青山学院大学英米文学科卒業。ロンドン大学アジア・アフリカ研究院(SOAS)を経て、ロンドン大学経済学院(LSE)大学院にて国際政治学を学ぶ。訳書に『失われた森──レイチェル・カーソン遺稿集』、J・グローガン『マーリー──世界一おバカな犬が教えてくれたこと』など多数。