ワカキヒノカナシミ

若き日の哀しみ

ダニロ・キシュ
山崎佳代子


若き日の哀しみ

ジャンル
一般文芸 > 短編集
レーベル
創元ライブラリ

判型:文庫判
ページ数:222ページ
初版:2013年9月30日

ISBN:978-4-488-07072-4
Cコード:C0197
文庫コード:L-キ-1-1

装画:吉田圭子
装幀:柳川貴代+Fragment


内容紹介

第二次大戦中に少年時代を送った旧ユーゴスラビアの作家ダニロ・キシュ。ユダヤ人であった父親は強制収容所に送られ、帰らぬ人となった。悲惨な歴史的背景のもと、自らの少年時代を叙情とアイロニーに満ちた筆致で描いたこの限りなく美しい自伝的連作短編集は読者を容易に子供時代へ誘います。愛犬と悲しい別れをする少年アンディの物語に、誰もが涙するにちがいありません。アンディ少年はあなたでもあるのです。訳者あとがき=山崎佳代子/解説=沼野充義



ダニロ・キシュ

1935年、ユーゴスラビア、スボティツァ市に生まれる。第二次世界大戦中、ユダヤ人であった父は強制収容所に送られ帰らぬ人となる。ベオグラード大学比較文学科を卒業後、作家活動に。同時にロートレアモン、エセーニンなどの詩作品の翻訳も始める。セルビア・クロアチア語及び文学の講師としてフランス各地で教鞭を取り、1979年にパリに移り住む。1989年、同地に死す。作品は二十以上の言語に翻訳され、国内はもとより、仏、伊、独、米などの数々の賞を受賞。『若き日の哀しみ』にはじまる大戦中の家族を描いた自伝的な家族三部作や、『ボリス・ダビドビッチの墓』等がある。