第二次世界大戦の直前、世界各地に突如現れた異能力者たちは各国の情報機関や軍に徴集され、死闘を繰りひろげた。そして現在。イギリスの情報機関を辞して久しい異能力者のひとりフォッグは、かつての相棒と上司に呼び出され、過去を回想する。突然の能力発現、仲間との初めての出会い、終わりなき闘いの日々……。新鋭の世界幻想文学大賞作家が放つ、最先端をゆく“戦争×SF”。英ガーディアン紙2013年ベストSF選出作。
ラヴィ・ティドハー
1976年イスラエル生まれ。キブツに育ち、15歳から南アフリカ、ラオス、南太平洋のバヌアツなどに住んだ経験がある。現在はロンドン在住。スチームパンク小説《ブックマン秘史》三部作で好評を博し、長編Osama(2011)で世界幻想文学大賞を受賞。『完璧な夏の日』は英ガーディアン紙の2013年度ベストSFに選出された。コミックブック原作者や編集者、ライターとしても活躍しており、The World SF Blogで英国SF協会賞ノンフィクション部門も受賞している。ツイッターアカウントは@lavietidhar。
https://lavietidhar.wordpress.com
茂木健
(モギタケシ )1959年生まれ、翻訳家。訳書にウィルスン《時間封鎖》三部作、ティドハー『完璧な夏の日』、ウォルトン『図書室の魔法』《ファージング》三部作ほか多数。著書に『バラッドの世界』『フィドルの本』。