考古学者の元に届いた300年前に撮られた写真には、現在よりはるかに古びた遺跡の姿が。この遺跡は日々新しくなっているのだ! 謎を解明すべく、彼らはタイムマシンで過去へ遡る。序文=ブルース・スターリング/訳者あとがき・新版への付記=大森望/解説=大野万紀
バリントン・J・ベイリー
イギリスの作家。1937年生まれ。50年代に、十代にして英国のSF雑誌でデビューし、70年に処女長編『スター・ウィルス』を発表。ある時はワイドスクリーン・バロック、ある時は形而上学的スペース・オペラと称されるような、型やぶりなSFを身上とし、『時間衝突』などに見られる、SFならではの思索性に裏打ちされたアイデアと熱気に満ちた物語がファンの熱烈な支持をうける。2008年没。
大森望
(オオモリノゾミ )1961年高知県生まれ。京都大学文学部卒。翻訳家、書評家、アンソロジスト。編著(責任編集)の書き下ろし日本SFアンソロジー《NOVA》シリーズで、第34回日本SF大賞特別賞を受賞。他の編著に《年刊日本SF傑作選》(日下三蔵との共編)。主な著書に『現代SF1500冊(乱闘編・回天編)』、『特盛!SF翻訳講座』、『狂乱西葛西日記20世紀remix』、『21世紀SF1000』、共著に『文学賞メッタ斬り!』シリーズ。主な訳書にウィリス『航路』、ベイリー『時間衝突』ほか多数。