『吸血鬼ドラキュラ』に代表される西洋怪奇小説の紹介と翻訳、洒脱な語り口のエッセーに至るまで、その多才を以(もつ)て本邦における怪奇翻訳の礎(いしずえ)を築いた巨匠・平井呈一。名訳として知られるラヴクラフト「アウトサイダー」ほか、ポリドリ「吸血鬼」、ベリスフォード「のど斬り農場」等この分野のマスターピースたる13篇に、対談やエッセー・書評を付して贈る、怪奇小説読者必携の一冊。各篇紹介=藤原義也/解説=紀田順一郎
H・P・ラヴクラフト「アウトサイダー」
A・ブラックウッド 「幽霊島」
ジョン・ポリドリ「吸血鬼」
E・F・ベンソン「塔のなかの部屋」
F・G・ローリング「サラの墓」
F・M・クロフォード「血こそ命なれば」
W・F・ハーヴェイ「サラー・ベネットの憑きもの」
リチャード・バーラム「ライデンの一室」
M・R・ジェイムズ「“若者よ、笛吹かばわれ行かん”」
J・D・ベリスフォード「のど斬り農場」
F・M・クロフォード「死骨の咲顔」
シンシア・アスキス「鎮魂曲」
オスカー・ワイルド「カンタヴィルの幽霊」
付録1 対談・恐怖小説夜話 平井呈一・生田耕作
付録2 THE HORROR
付録3 エッセー・書評