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シェトランド島に夏がやってきた。観光客の一団が押し寄せ、人びとを浮き足立たせる白夜の季節が。地元警察のペレス警部が絵画展で出会った挙動不審の男は、次の日、桟橋近くの小屋で道化師の仮面をつけた首吊り死体となって発見された。身元不明の男を、だれがなぜ殺したのか。ペレスとテイラー主任警部の、島と本土をまたにかけた捜査行の果てに待つ真実とは? 大好評『大鴉の啼く冬』につづく、現代英国ミステリの精華〈シェトランド四重奏〉第2章。解説=千街晶之
アン・クリーヴス
作家。1954年英西部ヘレフォード生まれ。1986年 A BIRD IN THE HAND でデビュー。2002年、「運転代行人」がCWA最優秀短編賞の候補になる。2006年、『大鴉の啼く冬』でCWA最優秀長編賞を受賞。
玉木亨
(タマキトオル )1962年東京都生まれ。慶應大学経済学部卒。英米文学翻訳家。主な訳書にクリーヴス『大鴉の啼く冬』『白夜に惑う夏』、ケリー『水時計』、サンソム『蔵書まるごと消失事件』、マン『フランクを始末するには』などがある。