●畠中恵氏推薦——「たっぷり楽しめて嬉しい。その才の前に、ただ頭が下がるばかりだ。」
ユニオン・クラブの談話室で3人のメンバーが雑談に花を咲かせていると、傍らで微睡(まどろ)んでいたグリズウォルドが目を覚まし、奇想天外な挿話を語りだす。優れた洞察力で事の真相を見抜いたという自慢話に終始するのだが、聞いている3人には皆目見当がつかない。さて、賢明なる読者は如何? 30の難問奇問を集めた話題の書。
アイザック・アシモフ
アメリカの作家。1920年、ロシアに生まれ、3歳で家族とアメリカに移住しニューヨークで育った。35年、15歳の若さでコロンビア大学へ入学。39年、SF専門誌に短編が掲載され作家デビュー。40年代の“SF黄金時代”の立役者の一人となり、50年、自身が考案した〈ロボット工学の三原則〉に基づく連作短編集『わたしはロボット』で一躍脚光を浴びた。SFの代表作に、壮大な未来叙事詩《銀河帝国の興亡》シリーズ、またミステリの代表作に、安楽椅子探偵物として名高い《黒後家蜘蛛の会》シリーズがある。一般向け科学解説書をはじめ、ノンフィクションも数多く発表した。92年没。
池央耿
(イケヒロアキ )1940年生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。英米文学翻訳家。主な訳書に、ドン・ペンドルトン「マフィアへの挑戦」シリーズ、アシモフ「黒後家蜘蛛の会」1〜5、ニーヴン&パーネル「神の目の小さな塵」、ホーガン「星を継ぐもの」ほか多数。