判型:文庫判
ページ数:420ページ
初版:2022年5月20日
ISBN:978-4-488-15315-1
Cコード:C0197
文庫コード:M-ロ-3-14
装画:朝倉めぐみ
装幀:岡本歌織(next door design)
「ミシシッピへ行きなさい」私立探偵のリディアは突然母にそう命じられる。父殺しの容疑で逮捕された青年の無実を証明してほしいと、南部の親戚から依頼があったのだ。だが頼れる相棒ビルを伴い町を訪れると、件の青年は拘置所から脱走していた。知られざる中国系アメリカ人の歴史をひもときつつ、事件の解決に奔走するふたり。現代ハードボイルド最高のシリーズ、ここに帰還! 解説=大矢博子
S・J・ローザン
1950年ニューヨーク生まれ。様々な職業を経て、90年頃から書き始めたミステリで、ふたりの私立探偵、中国系女性のリディア・チンと白人男性のビル・スミスを生み出し、94年に発表した『チャイナタウン』を第一作とする長編や多くの中短編で活躍させている。『ピアノ・ソナタ』『天を映す早瀬』でシェイマス賞、『どこよりも冷たいところ』でアンソニー賞、『冬そして夜』でMWA(アメリカ探偵作家クラブ)最優秀長編賞を、「ペテン師ディランシー」でMWA最優秀短編賞を受賞するなど、現代を代表する私立探偵小説の書き手として高く評価されている。
直良和美
(ナオラカズミ )東京生まれ。お茶の水女子大学理学部卒業。英米文学翻訳家。主な訳書、ローザン「チャイナタウン」「ピアノ・ソナタ」、フレムリン「泣き声は聞こえない」、デ・ジョバンニ「集結」、テイ「ロウソクのために一シリングを」など。