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“これから起こる殺人”を通報した男による不可能犯罪の真相「死の警告」。『シカゴ・ブルース』の探偵エドとアムおじの活躍譚「女が男を殺すとき」「消えた役者」。ある男に10パーセントの取り分でマネジメントを任せた俳優志望の青年の運命を描く表題作。謎解きミステリや〈奇妙な味〉等、本邦初訳3作を含む13編。『短編ミステリの二百年』編者の手による名作短編のフルコース! 編者解説=小森収
「序文──フレッド・ブラウンを思い起こして」ウィリアム・F・ノーラン(越前敏弥訳)
「5セントのお月さま」(越前敏弥訳)
「へま」(広瀬恭子訳)
「女が男を殺すとき」(高山真由美訳)
「消えた役者」(高山真由美訳)
「どうしてなんだベニー、いったいどうして」(広瀬恭子訳)
「球形の食屍鬼(グール)」(廣瀬麻微訳)
「フルートと短機関銃のための組曲」(越前敏弥訳)
「死の警告」(越前敏弥訳)
「愛しのラム」(武居ちひろ訳)
「殺しのプレミアショー」(国弘喜美代訳)
「殺意のジャズソング」(越前敏弥訳)
「死の10パーセント」(越前敏弥訳)
「最終列車」(越前敏弥訳)
フレドリック・ブラウン
1906年アメリカ生まれ。新聞社、雑誌社などに勤務のかたわら、執筆を開始。1947年刊行の『シカゴ・ブルース』で、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀新人賞を受賞。多くのミステリ、SF、ファンタジーを発表した。代表作は『真っ白な嘘』『不吉なことは何も』『通り魔』『不思議な国の殺人』『3、1、2とノックせよ』『未来世界から来た男』『天使と宇宙船』『スポンサーから一言』など。奇抜な着想と軽妙な話術で描くショートショートの名手。1972年没
小森収
(コモリオサム )1958年福岡県生まれ。編集者、評論家、作家。大阪大学人間科学部卒業。演劇評論家、文芸書の編集者として活動するほか書評・ミステリ評論の分野でも精力的に活躍する。主な著書・編書に『はじめて話すけど……』『小劇場が燃えていた』『都筑道夫ポケミス全解説』『本の窓から』『死の10パーセント フレドリック・ブラウン短編傑作選』『ミステリ=22』、小説の著作に『終の棲家は海に臨んで』『土曜日の子ども』などがある。2022年、三世紀にわたる短編ミステリの歴史を俯瞰したアンソロジー&評論書〈短編ミステリの二百年〉(全6巻)で第75回日本推理作家協会賞および第22回本格ミステリ大賞(ともに評論・研究部門)を受賞。
越前敏弥
(エチゼントシヤ )1961年生まれ、東京大学文学部卒業。英米文学翻訳家。ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』『オリジン』、エラリイ・クイーン『災厄の町』『フォックス家の殺人』『十日間の不思議』、フレドリック・ブラウン『真っ白な嘘』『不吉なことは何も』など訳書多数。主な著書に『翻訳百景』『文芸翻訳教室』『この英語、訳せない!』などが、共著に『シートン動物記で学ぶ英文法』などがある。