判型:四六判仮フランス装
ページ数:302ページ
初版:2022年8月31日
ISBN:978-4-488-02019-4
Cコード:C0093
写真:HiroHiro555 / PIXTA
装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。
東京でフリーライターとして働く小野寺衛は、同棲する恋人の妊娠が判明した夏の日、伯母からの電話を受ける。それは故郷に残してきた兄の死の報せだった。兄・聡には知的障害があったが、死因は自殺ということ以外なにもわからない。葬儀のため七年ぶりに地元・松島の地を踏んだ衛は、兄の死の真相を探る決意をする。父親、伯母、幼馴染みと、聡と関わりの深かった人物に話を聞いていくことで、慟哭の真実が明らかに──! エッセイ『しくじり家族』『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと』で話題の著者が贈る、鮮烈なミステリデビュー作。
五十嵐大
(イガラシダイ )1983年、宮城県生まれ。元ヤクザの祖父、宗教信者の祖母、耳の聴こえない両親のもとで育つ。自身の両親のことを綴ったエッセイ『ぼくが生きてる、ふたつの世界』が、吉沢亮主演で映画化され話題となる。主な著書に、『しくじり家族』『隣の聞き取れないひと』『聴こえない母に訊きにいく』がある。『エフィラは泳ぎ出せない』が小説家デビュー作である。