マルキン一族の現在の暗殺者はグリマルキンである。並外れたすばやさと力強さをかねそなえ、自らの中に面子を保つための決まりを課し、だましうちの戦法には頼らない。そして魔王を憎むことにかけて、グリマルキンの右に出る者はいない……。魔王の首を敵に渡すわけにはいかない。魔女の暗殺者グリマルキンの行く手に立ち塞がる闇の眷属。最強の暗殺者に危機が迫る。果てなき逃避行の行く手に待つものは。好評魔使いシリーズ第九弾。訳者あとがき=田中亜希子
ジョゼフ・ディレイニー
1945年イングランド北部ランカシャー生まれ。ランカシャー大学卒業。ブラックプール・シックスフォーム・カレッジでメディア及び映像関連に関して教えるかたわら、大人向けの小説を書いていたが、エージェントの勧めで初の児童書『魔使いの弟子』を書いたところ成功。現在15カ国で翻訳され、さらに『魔使いの呪い』、『魔使いの秘密』、THE SPOOK'S BATTLEと続巻も刊行されている。
田中亜希子
(タナカアキコ )千葉県生まれ。銀行勤務ののち翻訳業に。絵本の読み聞かせの活動もおこなっている。おもな訳書に絵本ダラス=コンテ『コッケモーモー!』(徳間書店)、シールズ〈マーメイド・ガールズ〉シリーズ(あすなろ書房)、リーデ『囚われちゃったお姫さま』、ディレイニー『魔使いの弟子』、『魔使いの呪い』『魔使いの秘密』(東京創元社)、ヒル『僕らの事情。』(求龍堂)、マーサー〈バンパイア・ガールズ〉シリーズ(理論社)、ハートネット『サレンダー』(河出書房新社)などがある。