ぼくはトム、七番目の息子の七番目の息子だ。敵の兵士の故郷を追われたぼくたちは、モナ島を経て、西のアイルランドに渡った。モナ島でぼくたち避難民は本当にひどい扱いをうけたけど、アイルランドはもう少しましみたいだ。でもアイルランドでは、以前アークライトとぼくが退治したはずのケルトの魔女の復讐が待ち構えていたのだ。危うしトム、危うしアリス。緑の島アイルランドで、魔使いとトムたち一行を待つおろそしい運命とは? 訳者あとがき=田中亜希子
ジョゼフ・ディレイニー
1945年イングランド北部ランカシャー生まれ。ランカシャー大学卒業。ブラックプール・シックスフォーム・カレッジでメディア及び映像関連に関して教えるかたわら、大人向けの小説を書いていたが、エージェントの勧めで初の児童書『魔使いの弟子』を書いたところ成功。現在15カ国で翻訳され、さらに『魔使いの呪い』、『魔使いの秘密』、THE SPOOK'S BATTLEと続巻も刊行されている。
田中亜希子
(タナカアキコ )千葉県生まれ。銀行勤務ののち翻訳業に。絵本の読み聞かせの活動もおこなっている。おもな訳書に絵本ダラス=コンテ『コッケモーモー!』(徳間書店)、シールズ〈マーメイド・ガールズ〉シリーズ(あすなろ書房)、リーデ『囚われちゃったお姫さま』、ディレイニー『魔使いの弟子』、『魔使いの呪い』『魔使いの秘密』(東京創元社)、ヒル『僕らの事情。』(求龍堂)、マーサー〈バンパイア・ガールズ〉シリーズ(理論社)、ハートネット『サレンダー』(河出書房新社)などがある。