一面の砂漠と化した北京。廃墟となった紫禁城に、米軍の最新鋭戦争サイボーグ部隊が降り立った。標的は単独で首都を壊滅させた神のごとき“超人”。その圧倒的な戦闘能力になす術もなく倒れゆく隊員たちの眼前に、突如青い炎を曳いて一人の少女が現れた――第6回創元SF短編賞受賞作にはじまる本格アクションSF連作長編。
神々の歩法
●北京を廃墟にした“憑依体”に苦戦する戦争サイボーグ部隊の眼前に、一人の少女が現れた。第6回創元SF短編賞受賞作。
草原のサンタ・ムエルテ
●部隊に合流した少女が、突如姿を消した。第二の憑依体が出現したのだ。――それも日本の岩手県に。
エレファントな宇宙
●アフリカのコンゴ共和国に異状が察知された。部隊は高次元生命体を迎え撃つべく、世界第二の大河を下る。
レッド・ムーン・ライジング
●CIAのマッケイのもとにサイボーグ部隊から「UFOを見た」と連絡が入る。新たな憑依体の出現か、それとも……。
あとがき
宮澤伊織
(ミヤザワイオリ )秋田県出身。2011年『僕の魔剣が、うるさい件について』でデビュー。15年「神々の歩法」で第6回創元SF短編賞を受賞し、受賞作を表題作とした連作長編を22年に刊行。17年より刊行されている〈裏世界ピクニック〉シリーズはコミック化、アニメ化もされ人気を博す。23年、『ときときチャンネル 宇宙飲んでみた』を刊行。同書は『SFが読みたい! 2024年版』の「ベストSF2023 国内篇」で第3位となる。他の著作に『ウは宇宙ヤバイのウ!』『そいねドリーマー』などがある。