判型:四六判仮フランス装
ページ数:282ページ
初版:2017年5月31日
ISBN:978-4-488-01794-1
Cコード:C0093
装画:影山徹
装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。
明治12年晩夏。鉄道局技手見習の小野寺乙松は、局長・井上勝の命を受け、元八丁堀同心の草壁賢吾を訪れる。「京都―大津間で鉄道を建設中だが、その逢坂山トンネルの工事現場で不審な事件が続発している。それを調査する探偵として雇いたい」という井上の依頼を伝え、面談の約束を取りつけるためだった。井上の熱意にほだされ、草壁は引き受けることに。逢坂山へ向かった小野寺たちだったが、現場に到着早々、仮開業間もない最寄り駅から京都に向かった乗客が、転落死を遂げたという報告を受ける。死者は工事関係者だった! 現場では、鉄道工事関係者と、鉄道開発により失業した運送業者ら鉄道反対派との対立が深まるばかり。そんな中、更に事件が……。
山本巧次
(ヤマモトコウジ )1960年和歌山県生まれ。中央大学法学部卒。第13回「このミステリーがすごい!」大賞の隠し玉となった『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう』で2015年にデビュー。18年、『阪堺電車177号の追憶』で第6回大阪ほんま本大賞を受賞。また、『開化鉄道探偵』は単行本刊行時に「このミステリーがすごい!2018」をはじめとしたミステリランキングにランクインし、好評を博した。他の著作に『軍艦探偵』『早房希美の謎解き急行』などがある。