●宮崎駿氏推薦――「心ふるえる、初々しい思春期をふしぎな男との出会いを通して描いている。妙にねじれず素直な描写、心あらわれる結末。ぼくは大スキです。おすすめ。」
【カーネギー賞/ウィットブレッド賞受賞】
古びたガレージの茶箱のうしろの暗い陰に、ぼくは不可思議な生き物をみつけた。青蝿の死骸にまみれ、蜘蛛の巣だらけの彼は誰……それとも、なに? ありふれた日常が幻想的な翳りをおびる瞬間、驚きと感動が胸をひたす。“この忘れがたい物語のことを、誰もが夢中になって語っている”と評され、英国児童文学の新しい傑作と讃えられた。新鋭の第1長編。訳者あとがき=山田順子
*「繊細かつ心を震わせる優しさで描かれた、愛と信頼の物語。読者の年齢など関係ない、素晴らしく深みのある1冊だ」――ウィットブレッド賞審査委員長
*「アーモンドは明らかに別格の作家だ。この10年に児童書の世界に現れた、最も刺激的な才能だろう」――リテラリー・レビュー
デイヴィッド・アーモンド
1951年イングランド北部タイン川を見おろす、古びた炭鉱町に生まれる。20代初めから小説や詩や芝居の台本などを書いており、31歳のときに本格的な創作活動を始めた。初めて書いた児童書『肩胛骨は翼のなごり』で、カーネギー賞、ウィットブレッド賞の児童書部門を受賞。2010年、国際アンデルセン賞を受賞。
山田順子
(ヤマダジュンコ )1948年福岡県生まれ。立教大学社会学部社会学科卒業。主な訳書に、アーモンド『肩胛骨は翼のなごり』、キング『スタンド・バイ・ミー』、クリスティ『ミス・マープル最初の事件』、リグズ『ハヤブサが守る家』、プルマン『マハラジャのルビー』など。