2010年ゴンクール賞最優秀新人賞受賞作
2014年本屋大賞翻訳小説部門第1位
ナチによるユダヤ人大量虐殺の首謀者ハイドリヒ暗殺計画は、二人の青年によってプラハで決行された。それに続くナチの報復、青年たちの運命。ハイドリヒとは何者だったのか? ナチとはいったい何だったのか? 史実を題材に小説を書くことに全力で挑みながら、著者は小説を書くことの本質を自らに、読者に問いかける。小説とは何か……? 2014年本屋大賞・翻訳小説部門第1位。
ローラン・ビネ
1972年フランス、パリ生まれ。パリ大学で現代文学を修め、兵役でフランス語教師としてスロヴァキアに赴任し、その後、パリ第三大学、第八大学で教鞭を執る。本書『HHhH──プラハ、1942年』でゴンクール賞最優秀新人賞と、リーヴル・ド・ポッシュ読者大賞を受賞(わが国では本屋大賞・翻訳小説部門第1位、Twitter文学賞・海外編第1位)、『言語の七番目の機能』でアンテラリエ賞とFnac小説大賞、『文明交錯』ではアカデミー・フランセーズ小説大賞を受賞するなど、現代フランス文学界を牽引する存在となっている。
高橋啓
(タカハシケイ )1953年北海道生まれ。翻訳家。早稲田大学文学部卒。訳書にL・ビネ『言語の七番目の機能』、O・ゲーズ『ヨーゼフ・メンゲレの逃亡』、E・ルイ『エディに別れを告げて』、P・フルネル『編集者とタブレット』、J・ルーボー『麗しのオルタンス』、P・キニャール『アマリアの別荘』等。