老舗映画会社に新卒入社し“平成元年組”と呼ばれた6人の男女。2018年春、ある地方映画館で再会した彼らは、懐かしい映画を鑑賞しながら、26年前の“フィルムリレー”に思いを馳せる。四半世紀の間に映画業界は大きく変化し、彼らの人生も決して順風満帆ではなかった。あの頃目指していた自分に、今なれているだろうか──。追憶と希望が感動を呼ぶ、傑作エンターテインメント! 解説=大矢博子
古内一絵
(フルウチカズエ )東京都生まれ。映画会社勤務ののち、『銀色のマーメイド』で第5回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞し、2011年にデビュー。2017年、『フラダン』が第63回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書に選出され、第6回JBBY賞(文学作品部門)を受賞。他の著書に『鐘を鳴らす子供たち』、『最高のアフタヌーンティーの作り方』、『星影さやかに』、『山亭ミアキス』、『百年の子』、〈マカン・マラン〉シリーズ、〈キネマトグラフィカ〉シリーズ、NHKでテレビドラマ化された〈風の向こうへ駆け抜けろ〉シリーズなどがある。