どうやら人類は滅亡するらしい。最後の撤収便に乗ることを拒み、北極圏の天文台に残った孤独な老学者は、取り残された幼い少女とふたりきりの奇妙な同居生活を始める。一方、帰還途中だった木星探査船の乗組員は、地球との通信が途絶えて不安に駆られながらも航行を続ける。旅路の果てに彼らは何を見つけるのか? ジョージ・クルーニー監督主演『ミッドナイト・スカイ』原作。訳者あとがき=佐田千織/解説=勝山海百合
リリー・ブルックス=ダルトン
バーモント州出身、オレゴン州ポートランド在住。10代の頃から世界を旅した経験を持ち、2015年4月、自伝的ノンフィクション Motorcycle I've Lovedで作家デビュー。同書はオレゴン・ブック・アワードの候補にもなった。小説デビュー作となる『世界の終わりの天文台』は、イーユン・リーやコルソン・ホワイトヘッドの賞賛を受けた。
佐田千織
(サダチオリ )関西大学文学部卒。英米文学翻訳家。主な訳書に、ヌーヴェル《巨神計画》シリーズ、カヴァン『あなたは誰?』、『AIロボットSF傑作選 創られた心』(共訳)他多数。