直径2億kmの巨大宇宙生命体との邂逅を描くヒューゴー賞受賞作「島」、かの名作を驚愕の一人称で語り直すシャーリイ・ジャクスン賞受賞作「遊星からの物体Xの回想」、実験的意識を与えられた軍用ドローンの進化の極限をAIの視点から描く「天使」――星雲賞受賞作家の真髄を存分に示す傑作ハードSF11編を厳選した、日本オリジナル短編集。
*第2位『SFが読みたい! 2020年版』ベストSF2019海外篇
「天使」
「遊星からの物体Xの回想」
「神の目」
「乱雲」
「肉の言葉」
「帰郷」
「炎のブランド」
「付随的被害」
「ホットショット」
「巨星」
「島」
解説 高島雄哉
ピーター・ワッツ
1958年カナダ・カルガリー生まれのSF作家、海洋生物学者。2006年発表の長編『ブラインドサイト』(邦訳2013年)では、星雲賞海外長編部門ほかフランス・ロシアなど6ヶ国で7つの賞を受賞し、現代随一のハードSF作家として世界的な名声を博す。中編「島」で2010年ヒューゴー賞中編部門を、短編「遊星からの物体Xの回想」で2011年シャーリイ・ジャクスン賞短編部門を受賞。
嶋田洋一
(シマダヨウイチ )1956年生まれ。静岡大学人文学部卒。翻訳家。主な訳書に、ワッツ「ブラインドサイト」「エコープラクシア 反響動作」「巨星」、フリン「異星人の郷」、マキャフリー「歌う船」他多数。