宇宙空間で水の供給源となる彗星に最初に到達したものが、莫大な利益を得る──航空宇宙会社スペース・プランニングの社長ジェニファーが持ち込んできた新たな仕事は、前代未聞の宇宙船レースへの参戦だった! だが零細企業の資金と人員規模では長距離宇宙船の建造すら困難で……。パイロットの美紀たちはスクラップから必要な部品を探すが、この状態で果たして勝算はあるのか。
笹本祐一
(ササモトユウイチ )1963年東京生まれ。宇宙作家クラブ会員。84年『妖精作戦』でデビュー。99年の『彗星狩り 星のパイロット2』と、2005年の『ARIEL』で星雲賞日本長編部門を、03年、04年、07年の『宇宙へのパスポート』3作すべてで星雲賞ノンフィクション部門を受賞。