犬型集合知性生物である鉄爪族が中世的文明を営む辺境惑星での、熾烈を極めた戦いから2年。不時着した人類のリーダー・ラヴナは、銀河文明をのみ尽くそうとする邪悪な知性・疫病体が再び動き始めたことを知る。ラヴナはその対策を最優先しようとするが、戦いの後に冷凍睡眠から目覚めた若い世代は疫病体の恐怖を知らず、反発を強める……ヒューゴー賞受賞作『遠き神々の炎』から19年ぶりに書き下ろされた待望の続編!
中原尚哉
(ナカハラナオヤ )1964年生まれ。東京都立大学人文学部英米文学科卒。訳書にヴィンジ『遠き神々の炎』『星の涯の空』ほか多数。2021年、ウェルズ『マーダーボット・ダイアリー』で第7回日本翻訳大賞を受賞。