イギリスSF界、伝説の名手による傑作短編集! 未開の惑星で孤立した遭難者たちの苦闘を描く「どこかで声が……」。合法的な安楽死施設を訪れた男を見舞う運命「U‐ターン」。他人の肉体に乗り移れる装置を悪用する男との対決「忘却の椅子」。文明崩壊後の人類を救おうと企図する異星の詩人「ディア・デビル」。冷酷な独裁者が一人の少女と出会う「わたしは“無”」など全6編。解説=中村融
「どこかで声が……」
「U‐ターン」
「忘却の椅子」
「場違いな存在」
「ディア・デビル」
「わたしは“無”」
E・F・ラッセル
1905年、イギリスのサリー州サンドハーストに生まれる。34年からSFファン活動を始め、“英国惑星間協会”の創立メンバーにもなった。37年、米国のSF専門誌〈アウスタンディング・ストーリーズ〉で作家デビュー。39年には第一長編『超生命ヴァイトン』を発表。55年、ユーモア短編「ちんぷんかんぷん」でイギリス人初のヒューゴー賞を受賞。同世代のイギリスSF作家ジョン・ウィンダムと並び、英米両国で絶大な人気を誇った。78年逝去。