〈南境(みなみざかい)ノ乱(らん)〉で破壊された町の住民がやっとの思いで手に入れた平和は、カラマーハ帝軍の侵略と大旱魃(だいかんばつ)で崩れ去った。頭領ハマーヌは人々を救うために禁断の術に手を染める決心をする。一方帝家の玉座を乗っ取ったラクスミィは、国を潤(うるお)す青河(せいが)が涸れ始めていることに気づく。このままでは丹の暴発が起きてしまう……。それぞれの民の命と希望を背負った二人の決断は。三部作完結! 著者あとがき=庵野ゆき
庵野ゆき
(アンノユキ )徳島県生まれのフォトグラファーと、愛知県生まれの医師の共同ペンネーム。2019年『水使いの森』(応募時のタイトルは『門のある島』)で第4回創元ファンタジイ新人賞優秀賞を受賞。