NASAのエンジニアになりたい小学六年生の佐倉ハルくんは、風船による宇宙撮影を目指しています。できる限り大人の力を借りず、自分だけの力で。意地っ張りな性格もあってクラスでは孤立、家に帰っても両親とぎくしゃくし、それでもひとりで壮大な目標と向き合い続けるハルくんの前にある日、金髪の転校生が現れて……。少年の、夢と努力の物語。第34回坪田譲治文学賞受賞作。著者あとがき=八重野統摩
八重野統摩
(ヤエノトウマ )1988年生まれ、北海道札幌市出身。立命館大学経営学部卒業。電撃小説大賞への応募作が編集者の目に留まり、2012年に書き下ろし長編『還りの会で言ってやる』でデビューする。19年、『ペンギンは空を見上げる』で第34回坪田譲治文学賞を受賞。ほかの著書に『ナイフを胸に抱きしめて』『プリズム少女』『犯罪者書館アレクサンドリア』『終わりの志穂さんは優しすぎるから』がある。