●千街晶之氏推薦――「巨悪と闘う良心と正義と勇気。この古典的な設定が、豊かな物語の衣をまとってスリリングに再生した」
●三橋曉氏推薦――「謎と陰謀に満ちたもうひとつの英国史。変幻自在の三部作に喝采を」
ドイツと講和条約を締結して和平を得たイギリス。政府が強大な権限を得たことによって、国民生活は徐々に圧迫されつつあった。そんな折、ロンドン郊外の女優宅で爆発事件が発生する。この事件は、ひそかに進行する一大計画の一端であった。次第に事件に巻き込まれていく女優ヴァイオラと刑事カーマイケル。ふたりの切ない行路の行方は──。壮大なる歴史改変小説、堂々の第二幕。解説=三橋暁
*第2位〈週刊文春〉2010ミステリーベスト10 海外部門 ※〈ファージング〉三部作として
*第2位『SFが読みたい!2011年版』ベストSF2010海外篇 ※〈ファージング〉三部作として
*第5位『ミステリが読みたい!2011年版』海外篇 ※〈ファージング〉三部作として
/歴史部門 第1位/冒険・謀略・スパイ部門 第1位/本格部門 第2位
/警察部門 第2位/サスペンス部門 第3位
*第7位『IN★POCKET』2010年文庫翻訳ミステリー・ベスト10/作家部門
ジョー・ウォルトン
1964年英国ウェールズ生まれ。カナダ在住のSF・ファンタジー作家。2002年にジョン・W・キャンベル新人賞を受賞。ファンタジイ長編『ドラゴンがいっぱい!』(ハヤカワ文庫FT)で04年度世界幻想文学大賞を受賞。06-08年の歴史改変小説《ファージング》三部作(創元推理文庫)では、第二部『暗殺のハムレット』が08年のプロメテウス賞を受賞し、10年に邦訳された際には日本のSFファン・ミステリファン双方より絶賛を浴びた。
茂木健
(モギタケシ )1959年生まれ、翻訳家。訳書にウィルスン《時間封鎖》三部作、ティドハー『完璧な夏の日』、ウォルトン『図書室の魔法』《ファージング》三部作ほか多数。著書に『バラッドの世界』『フィドルの本』。