名物はフォアグラ、トリュフ、胡桃。人口三千人、風光明媚なフランスの小村で、のどかな村を揺るがす大事件が発生する。戦功十字章を授与された英雄である老人が、腹部を裂かれ、胸にナチスの鉤十字を刻まれて殺害されたのだ。村でただひとりの警官にして警察署長のブルーノは、平穏な村を取り戻すべく初めての殺人事件の捜査に挑む! 英国のベテランジャーナリストが心優しき警察署長の奮闘を描いた、清新な警察ミステリ。解説=吉野仁
山田久美子
(ヤマダクミコ )英米文学翻訳家。ガーディナー「心理検死官ジョー・ベケット」、キング「パリの骨」、ミルフォード「雪の夜は小さなホテルで謎解きを」、モントクレア「ロンドン謎解き結婚相談所」「王女に捧ぐ身辺調査」「疑惑の入会者」など訳書多数。