逃亡した詐欺師を追ってテネリフェ島に飛んだモーリーン。だが、相手は古狸、思うような成果は得られない。一方伯爵家の三人は、口をそろえて領地の売却は納得の上だと言い張るが、どうやら本心ではなさそうだ。それに加えて、被害者のピエテションが若い頃に悲惨な交通事故に乗り合わせていたことが判明。伯爵家と被害者の関係は? 自らもアルコール依存症の危機にある女性刑事モーリンは、真実にたどり着くことができるのか。訳者あとがき=久山葉子
久山葉子
(クヤマヨウコ )1975年兵庫県生まれ。神戸女学院大学文学部英文科卒業。スウェーデン在住。主な訳書にペーション『許されざる者』、マークルンド『ノーベルの遺志』、カッレントフト『冬の生贄』、ランプソス&スヴァンベリ『生き抜いた私 サダム・フセインに蹂躙され続けた30年間の告白』などがある。