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発明家を夢見る九歳半の少年ジュリアンは、自信作のシャボン玉ピストルの特許を取るため、こっそり家を出て単身ワシントン行きの夜行バスに乗り込んだ。だがそこにはヴェトナム帰還兵から陸軍大佐、KGBのスパイに殺人犯まで乗り合わせていた! 少年が旅路で出会うさまざまな人々と事件は、彼に何をもたらすのか? あたたかさと切なさが彩るロードノベルの名品、新訳決定版。解説=三橋暁
ポール・ギャリコ
アメリカの作家。1897年ニューヨーク生まれ。1976年歿。『スノーグース』『ジェニイ』『トマシーナ』『雪のひとひら』『マチルダ』『幽霊が多すぎる』『われらが英雄スクラッフィ』など著作多数。
山田蘭
(ヤマダラン )英米文学翻訳家。ホロヴィッツ『カササギ殺人事件』『ヨルガオ殺人事件』『メインテーマは殺人』『その裁きは死』『殺しへのライン』『ナイフをひねれば』、クリスティ『スタイルズ荘の怪事件』、ハレット『ポピーのためにできること』など訳書多数。