国家犯罪捜査局の元凄腕長官ヨハンソン。脳梗塞で倒れ、命は助かったものの麻痺(まひ)が残る。そんな彼に主治医が相談をもちかけた。牧師だった父が、25年前に起きた、9歳の少女が暴行の上殺害された事件の犯人について懺悔(ざんげ)で聞いていたというのだ。だが、事件はすでに時効になっている……。スウェーデンミステリ界の重鎮による、CWA賞、ガラスの鍵賞等5冠に輝く究極の警察小説。
レイフ・GW・ペーション
1945年スウェーデン、ストックホルム生まれ。スウェーデンを代表するミステリ作家のひとり。犯罪学教授として、国家警察委員会の顧問も務めていた。1978年にデビュー作Grisfestenを発表。以降、『許されざる者』『見習い警官殺し』『平凡すぎる犠牲者』『悪い弁護士は死んだ』など何作ものミステリを発表している。
久山葉子
(クヤマヨウコ )1975年兵庫県生まれ。神戸女学院大学文学部英文科卒業。スウェーデン在住。主な訳書にペーション『許されざる者』、マークルンド『ノーベルの遺志』、カッレントフト『冬の生贄』、ランプソス&スヴァンベリ『生き抜いた私 サダム・フセインに蹂躙され続けた30年間の告白』などがある。