ブッカー賞最終候補作
オレゴン文学賞、ロジャース文芸財団小説賞、総督文学賞、スティーヴン・リーコック・ユーモア賞受賞作
粗野で狡(ずる)い兄・チャーリー。普段は優しいが、キレると大変なことになる弟・イーライ。悪名とどろく凄腕の殺し屋シスターズ兄弟は、雇い主の“提督”に命じられ、ある山師(やまし)を消しにサンフランシスコへと旅立つ。ゴールドラッシュに沸く狂乱のアメリカ西海岸で、兄弟は何に出遭い、何を得て、そして何か失うのか? 世界の読者に衝撃を与えたブラッディ&ブラックな傑作、文庫化! 解説=吉野仁
パトリック・デウィット
1975年バンクーバー生まれ。皿洗い、バーテンダーなどの職を経て、『みんなバーに帰る』で作家デビュー。2011年発表の『シスターズ・ブラザーズ』はブッカー賞の最終候補作に選出されたほか、カナダで最も権威があるとされる総督文学賞をはじめ四冠を制覇し、日本では各種の年末ミステリベスト10入りを果たした。現在はオレゴン州で妻と息子と暮らす。
茂木健
(モギタケシ )1959年生まれ、翻訳家。訳書にウィルスン《時間封鎖》三部作、ティドハー『完璧な夏の日』、ウォルトン『図書室の魔法』《ファージング》三部作ほか多数。著書に『バラッドの世界』『フィドルの本』。