スウェーデン推理作家アカデミー最優秀賞受賞作
予告状は三通目、四通目と続いた。だがバルバロッティは、押しかけてきた記者に乱暴をはたらいたと捜査から外されてしまう。そんな彼を嘲笑うかのように、五通目の予告状にはバルバロッティのファーストネームが。さらに手記らしきものまで送られてくるが、そこには驚愕の事件が記録されていた。二転三転するストーリーが読者を翻弄する、スウェーデン・ミステリの名手の代表作。訳者あとがき=久山葉子
ホーカン・ネッセル
1950年生まれ。スウェーデンを代表するミステリ作家であり、その文学性は他の作家の追随を許さない。ファン・フェーテレン刑事部長シリーズ、バルバロッティ警部シリーズ、その他多くの短編・長編作品を書いている。1994年、1996年、2007年にスウェーデン推理作家アカデミーの最優秀賞、2000年にガラスの鍵賞を受賞した。
久山葉子
(クヤマヨウコ )1975年兵庫県生まれ。神戸女学院大学文学部英文科卒業。スウェーデン在住。主な訳書にペーション『許されざる者』、マークルンド『ノーベルの遺志』、カッレントフト『冬の生贄』、ランプソス&スヴァンベリ『生き抜いた私 サダム・フセインに蹂躙され続けた30年間の告白』などがある。