ぼくの名はデイスター。魔法の森のすぐ外で母さんとふたりで暮らしている。ぼくが十六になったある日、母さんはぼくにひとふりの剣をくれて家を出ていくように告げた。行く先は魔法の森。そこでぼくは炎使いの少女シアラに出会った。いきがかり上道連れになったけど、短気でおこりっぽいし全然礼儀正しくない。礼儀正しい王子さまデイスターと怒りんぼの炎使いシアラが、魔法の森で途方に暮れる。可愛くて元気なファンタジー第四弾。訳者あとがき=田中亜希子
パトリシア・C・リーデ
1953年アメリカ合衆国、イリノイ州シカゴ生まれ。1977年ミネソタ大学でMBAを取得後、財政アナリストや会計士の仕事をしながら執筆。1980年には、後に The Scribblies として知られるようになる作家集団を結成。1982年に最初の作品を出版、その後、専業作家になり、第一巻である本書が全米図書館評議会(ALA)のヤングアダルト部門の最優秀図書に選ばれた、〈魔法の森シリーズ〉全4巻を始め、Caroline Stevemerとの共作 Cecelis and Kate のシリーズ、スターウォーズのノベライズのほか、いくつものファンタジーを書き好評を得ている。現在はミネソタ州ミネアポリスに三匹の猫と暮らしている。
田中亜希子
(タナカアキコ )千葉県生まれ。銀行勤務ののち翻訳業に。絵本の読み聞かせの活動もおこなっている。おもな訳書に絵本ダラス=コンテ『コッケモーモー!』(徳間書店)、シールズ〈マーメイド・ガールズ〉シリーズ(あすなろ書房)、リーデ『囚われちゃったお姫さま』、ディレイニー『魔使いの弟子』、『魔使いの呪い』『魔使いの秘密』(東京創元社)、ヒル『僕らの事情。』(求龍堂)、マーサー〈バンパイア・ガールズ〉シリーズ(理論社)、ハートネット『サレンダー』(河出書房新社)などがある。