ぼくはトム。七番目の息子の七番目の息子だ。故郷のギリシアに行ってしまった母さんが、久々にうちにもどってきた。驚いたことに、ぼくにギリシアに来てほしいと言うのだ。宿敵オーディーンとの戦いに、ぼくの助けが必要らしい。それだけじゃない、母さんはペンドルの魔女たちにも助けを求めていた。師匠は怒って立ち去ってしまったが、ぼくは母さんやアリスや魔女たちとギリシアを目指して出発した。ギリシアでトムを待つ運命は? 訳者あとがき=田中亜希子
ジョゼフ・ディレイニー
1945年イングランド北部ランカシャー生まれ。ランカシャー大学卒業。ブラックプール・シックスフォーム・カレッジでメディア及び映像関連に関して教えるかたわら、大人向けの小説を書いていたが、エージェントの勧めで初の児童書『魔使いの弟子』を書いたところ成功。現在15カ国で翻訳され、さらに『魔使いの呪い』、『魔使いの秘密』、THE SPOOK'S BATTLEと続巻も刊行されている。
田中亜希子
(タナカアキコ )千葉県生まれ。銀行勤務ののち翻訳業に。絵本の読み聞かせの活動もおこなっている。おもな訳書に絵本ダラス=コンテ『コッケモーモー!』(徳間書店)、シールズ〈マーメイド・ガールズ〉シリーズ(あすなろ書房)、リーデ『囚われちゃったお姫さま』、ディレイニー『魔使いの弟子』、『魔使いの呪い』『魔使いの秘密』(東京創元社)、ヒル『僕らの事情。』(求龍堂)、マーサー〈バンパイア・ガールズ〉シリーズ(理論社)、ハートネット『サレンダー』(河出書房新社)などがある。