地震、台風などと同じく自然災害の一種として“怪獣災害”が存在する現代。有数の怪獣大国である日本では、気象庁内に設置された怪獣対策のスペシャリスト集団“気象庁特異生物対策部”略して“気特対”が、人を守るため昼夜を問わず駆けまわっている。
7年前に出現した、少女の姿をした怪獣6号「ヒメ」。眠りについたままのヒメを移送中のヘリが、突如飛来した青い火球と接触、墜落する。それと相前後して、つくば市に暮らす高校1年生、案野一騎の頭の中へ呼びかけてきた少女の声──それは、宇宙怪獣の地球襲来を警告するものだった! 未曾有の“宇宙怪獣災害”に巻きこまれた一騎とその女友達、亜紀子は……!?
本格SF+怪獣小説『MM9』第2部!
山本弘
(ヤマモトヒロシ )1956年京都府生まれ。78年「スタンピード!」で第1回奇想天外SF新人賞佳作に入選。87年、ゲーム創作集団「グループSNE」に参加。作家、ゲームデザイナーとしてデビュー。2003年発表の『神は沈黙せず』が第25回日本SF大賞の、また07年発表の『MM9』が第29回SF大賞の候補作となり、06年の『アイの物語』は第28回吉川英治文学新人賞ほか複数の賞の候補に挙がるなど、日本SFの気鋭として注目を集める(『MM9』は連続TVドラマ化もされた)。11年に『去年はいい年になるだろう』で第42回星雲賞を、16年に「多々良島ふたたび」で第47回星雲賞を受賞。他の著作に、『時の果てのフェブラリー』『シュレディンガーのチョコパフェ』『闇が落ちる前に、もう一度』『地球移動作戦』『アリスへの決別』など著作多数。
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