マーヴィン・ピーク
1911年、父親が伝道のために渡っていた中国で生まれた。国籍はイギリス。1923年にイギリスに戻って後、美術学校で油絵とデッサンを学ぶ。1939年には絵本 Captain Slaughterboard Drops Anchor を出版。その後ルイス・キャロルの『スナーク狩り』をはじめとする数多くの幻想怪奇小説の挿絵を描いた。第二次世界大戦後、徐々に健康を悪化させたピークは、〈ゴーメンガースト〉三部作の執筆に精力を傾注。四作目のための覚書を残して1968年、病死した。
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著者亡きあと夫人が遺されたアイディアをもとに書き上げたのが本書。ファンタジー界のディケンズに例えられる、幻想文学の最高峰〈ゴーメンガースト〉幻の最終刊ついに刊行。
なぜ目覚めたのか、わたしには分からない。蒸し暑い夜だった。やがて目の前の衣装箪笥の扉が開き、中身のない夜会服が滑り出てきた。それは宙を漂い窓を抜けて……
ゴーメンガースト城を逃れ、己を知るべく〈外〉の世界に初めて足を踏み入れたタイタス。その彼が目のあたりにしたのは、棲む者の誰一人として……
ゴーメンガースト城の当主はいまだ年少の第77代伯爵タイタス・グローン。彼は、何千年も前から繰り返される煩瑣な儀式に飽き、未知の外界へ、燃えるような憧れをを抱きはじめた。一方、使用人から成り上がった……
いつとは知れぬ時の、いずことも知れぬ地にその城はあった。巨大な石の迷宮ゴーメンガースト。そして今、77代城主が呱々の産声を上げた。菫色の瞳をもつこの男児の名はタイタス……
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