2009年度の鮎川哲也賞
贈呈式ひらかる

 2009年10月9日、飯田橋のホテル メトロポリタン エドモント〈悠久の間〉にて、〈第19回鮎川哲也賞〉の贈呈式が開かれました。当日は、多数の皆さまにご来席いただきました。

2009年度贈呈式の模様1 鮎川哲也賞は相沢沙呼氏『午前零時のサンドリヨン』が受賞しました。また、ミステリーズ!新人賞は既報どおり、受賞作なしとなりました。

〈第19回鮎川哲也賞〉の選考経過と選評を、選考委員を代表して山田正紀先生が述べられました。

「最終候補には4作が残った。受賞作となった『午前零時のサンドリヨン』はとにかく達者な印象で、文章もいちばん練れていた。ポップでとてもいい作品であり、受賞は順当な結果だと思う」

 続いて、〈第6回ミステリーズ!新人賞〉の選考経過と選評を、選考委員を代表して有栖川有栖先生が述べられました。

「選考を務める最後の回に受賞作が出なかったのは残念だが、来年以降は一読者、一ファンとして応援したい。ますますミステリーズ!新人賞が盛りあがることを祈念している」

2009年度贈呈式の模様2  受賞者の相沢沙呼氏が登壇され、小社社長・長谷川晋一より賞状が授与されました。さらに選考委員の島田荘司先生により、正賞のコナン・ドイル像が手渡され、〈第17回鮎川哲也賞〉の受賞者である山口芳宏先生から花束が贈呈されました。また、〈浜松ミステリー愛好会〉からの記念の花束が、谷島屋書店メイワン店・寺田結美さんより贈呈されました。

 受賞の挨拶で、相沢沙呼氏は「多くのかたに支えられて、長年の夢である作家への第一歩を踏み出すことができました」と、受賞の喜びを語られたあと、受賞作の中で扱っているマジックのひとつ、黒板を使ったトランプ当てを実際に演じてみせられ、多くの拍手を受けていました。

2009年度贈呈式の模様3  最後に、乾杯の辞として、著書『鷺と雪』が第141回直木賞を受賞した北村薫先生より「本格ミステリに乾杯」とのお言葉をいただき、その後大いに歓談が盛り上がりました。

 鮎川哲也賞受賞作、相沢沙呼『午前零時のサンドリヨン』は好評発売中です。同賞および第6回ミステリーズ!新人賞の選評は『ミステリーズ!』vol.37に掲載されています。
 次回〈第21回鮎川哲也賞〉は平成22年10月末日〆切、〈第7回ミステリーズ!新人賞〉は、平成22年3月末日〆切となります。皆さまのご応募をお待ちしております。
 鮎川哲也賞の応募要項はこちらを、ミステリーズ!新人賞の応募要項はこちらをご覧ください。
(2009年11月5日)

●前年の鮎川哲也賞・ミステリーズ!新人賞レポートを読む
●翌年の鮎川哲也賞・ミステリーズ!新人賞レポートを読む