1942年、イギリスの特別作戦執行部(SOE)の工作員であるわたし、マギー・ホープは亡き友になりすまし、ドイツ占領下のパリに潜入していた。一瞬たりとも気を抜けない日日を過ごす〈ホテル・リッツ〉で知り合ったのは、高名なデザイナーのココ・シャネル。そんな折、イギリスの工作員ネットワークに亀裂が生じた。裏切り者はだれ? ニューヨーク・タイムズ・ベストセラーの人気シリーズ。解説=上條ひろみ
スーザン・イーリア・マクニール
ニューヨーク州バッファローで育つ。ウェルズリー大学卒業後、編集者を経て文筆業に。2012年『チャーチル閣下の秘書』で小説家デビュー。同書はバリー賞(最優秀ペーパーバック部門)を受賞したほか、MWA賞・ディリス賞・マカヴィティ賞の候補に選出された。また、シリーズ続編の『エリザベス王女の家庭教師』『国王陛下の新人スパイ』は、ともにニューヨーク・タイムズのベストセラーリストにランクインした。
圷香織
(アクツカオリ )上智大学国文学科卒。英米文学翻訳家。訳書にオルツィ「紅はこべ」、マクニール「チャーチル閣下の秘書」「エリザベス王女の家庭教師」「ホテル・リッツの婚約者」、チュウ「夜の獣、夢の少年」「彼岸の花嫁」、ワスマー「シェフ探偵パールの事件簿」などがある。