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第二次世界大戦中、イギリス特殊作戦執行部員の女性がスパイとしてナチスの捕虜になった。彼女は親衛隊大尉に、尋問をやめる代わりに、イギリスに関する情報を手記にするよう強制される。その手記には、親友である女性飛行士マディの戦場での日々が、まるで小説のように綴られていた。彼女はなぜ手記を物語風に書いたのか? さまざまな謎が最後まで読者を翻弄する傑作ミステリ。訳者あとがき=吉澤康子
エリザベス・ウェイン
1964年ニューヨーク生まれ。ペンシルベニア大学で民俗学の博士号を取得。小型飛行機の操縦が趣味で、国際的な女性パイロットの組織、ナインティ・ナインズのメンバーになっている。1993年、アーサー王伝説を題材にした物語The Winter Princeでデビューする。同シリーズの4作目にあたるThe Lion Hunter(2007)はアンドレ・ノートン賞の候補になった。2012年刊の本書はアメリカ探偵作家クラブのエドガー賞ヤングアダルト小説部門を受賞したほか、アガサ賞、ゴールデン・カイト賞、カーネギー賞など数々の賞の最終候補になり、高く評価された。
吉澤康子
(ヨシザワヤスコ )津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。英米文学翻訳家。エリザベス・ウェイン『コードネーム・ヴェリティ』『ローズ・アンダーファイア』、ラーラ・プレスコット『あの本は読まれているか』など訳書多数。