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判型:文庫判
ページ数:476ページ
初版:2012年9月28日
ISBN:978-4-488-10437-5
Cコード:C0197
文庫コード:M-ク-1-6
装画:Ryoojing
装幀:内海由
五番街にある〈フレンチズ・デパート〉のウィンドウに展示された寝台から、女性の死体が転がり出た。被害者はデパートの取締役会長の後妻。遺体のくちびるには口紅が塗りかけで、所持していた別の口紅からは謎の白い粉が発見される……。この怪事件から唯一無二の犯人を導き出す、エラリーの名推理。巨匠クイーンの地位を不動のものとした〈国名シリーズ〉第二作。解説=芦辺拓
エラリー・クイーン
アメリカの作家。フレデリック・ダネイ(1905‐82)とマンフレッド・B・リー(1905‐71)の、いとこ同士による合同ペンネーム。1929年、出版社のコンテストに投じた長編『ローマ帽子の謎』でデビュー。同書を第一作とする〈国名シリーズ〉と、当初はバーナビー・ロス名義で発表されたドルリー・レーン四部作でミステリ界に不動の地位を得る。その後も作者と同名の名探偵が活躍する傑作をいくつも著し、ダネイは雑誌〈エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン〉で多数の作家を世に送り出したほか、ミステリ研究者、アンソロジストとしても功績を残した。「アメリカの推理小説そのもの」と評された、巨匠中の巨匠である。
中村有希
(ナカムラユキ )1968年生まれ。1990年東京外国語大学卒。英米文学翻訳家。訳書に、ソーヤー『老人たちの生活と推理』、マゴーン『騙し絵の檻』、ウォーターズ『半身』『荊の城』、ヴィエッツ『死ぬまでお買物』、クイーン『ローマ帽子の謎』など。