世界各国の民話昔話を英国の古典学者、民俗学者アンドルー・ラングが収集再話した童話集の第11弾。収録作品は「青いオウム」「王女ゲールラウグ」「そんな話があるもんか」「くしと首環」「みごとな化かし合い」「緑の騎士」「金色の頭の魚」「ドラニ」「欲ばりの丸損」「機織りの知恵」「ついにおそれを知った若者の話」「物言わぬ王女」など計20編。挿絵は初版時のものを使用。H・J・フォードの美麗なイラストを多数収録。完全新訳。
アンドルー・ラング
スコットランドのセルカーク生まれ。民俗学者、作家、編集者。スコットランドのセント・アンドリューズ大学、グラスゴー大学をへてオックスフォード大学へ移り、同大学マートン・カレッジの特別研究員になる。のちにロンドンでジャーナリストとして活躍、ロングマン社の編集顧問に。この〈アンドルー・ラング世界童話集〉に代表される昔話の蒐集再話のほか、翻訳や詩集、創作童話「プリジオ王子」(富山太佳夫+富山芳子編 青土社『幸福な王子』所収)、伝記、それに多数のエッセイや書評記事も書いた。日本では『書斎』(生田耕作訳、白水社刊)、『書物と愛書家』(不破有理訳、図書出版社刊)などが訳されている。
西村醇子
(ニシムラジュンコ )青山学院大学文学研究科博士後期課程満期退学、白百合女子大学ほか非常勤講師、日本イギリス児童文学会理事、訳書『魔法使いハウルと火の悪魔』(徳間書店)『オックスフォード世界児童文学百科』(共訳、原書房)著書『英米児童文学ガイド』(共著、研究社)『英米児童文学の宇宙』(共著、ミネルヴァ書房)ほか