西洋怪奇小説の山脈は、無尽蔵の宝の山である――豊饒なる鉱脈に眠る傑作群の紹介と翻訳に尽力した、21世紀を代表する碩学・荒俣宏。その幻想怪奇にまつわる膨大な知識の集大成ともいうべき巨大アンソロジーをお届けする。飽くなき探求の果てに見出された、幽霊、妖(あやかし)、呪い、怪物、そして運命の恐怖を描く、稀なる名作を全三巻に集成した。第一巻には本邦初訳作を中心とした14篇と編者による詳細なまえがき・作品解説を収録。
ビュルガー「レノーレ」
ゲーテ「新メルジーネ」
ルートヴィヒ・ティーク「青い彼方への旅」
作者不明「フランケンシュタインの古塔」
キャサリン・クロウ「イタリア人の話」
クレメンス・ハウスマン「人狼」
E・ブルワー=リットン 「モノスとダイモノス」
シェリダン・レ・ファニュ「悪魔のディッコン」
フィッツジェイムズ・オブライエン「鐘突きジューバル」
リチャード・マーシュ「仮面」
ラルフ・アダムズ・クラム「王太子通り(リュ・ムッシュー・ル・プランス)二五二番地」
ロバート・W・チェンバース「使者」
エルクマン−シャトリアン「ふくろう」
C・ツィオルコフスキー「重力が嫌いな人(ちょっとした冗談)」(『宇宙の呼び声』より)