少女だったローレルは恐ろしい事件を目撃する。突然現われた見知らぬ男を母が刺し殺したのだ。男が「やあ、ドロシー、久しぶりだね」と母に声をかけた直後に。男は母を知っていたし、母も男を知っていた! 彼は誰だったのか ? 国民的女優となったローレルは、死期の近づいた愛する母の秘密を探り始めた。彼と母の間に何があったのか? 母の本から落ちた古い写真に写る女性は誰なのか? 『忘れられた花園』の著者が贈る謎の物語。
*第6回翻訳ミステリー大賞受賞作
*第3回翻訳ミステリー読者賞受賞作
*第2位『このミステリーがすごい!2015年版』海外編
*第2位〈週刊文春〉2014ミステリーベスト10 海外部門
*第2位『ミステリが読みたい!2015年版』海外篇
*第8位『2015本格ミステリ・ベスト10』海外ランキング
ケイト・モートン
1976年、南オーストラリア州ベリに三人姉妹の長女として生まれる。クイーンズランド大学で舞台芸術とイギリス文学を修めた。夫と三人の息子とともに、ロンドン在住。2006年に『リヴァトン館』で作家デビュー。他に『忘れられた花園』、『秘密』、“The Distant Hours” 、『湖畔荘』がある。
青木純子
(アオキジュンコ )1954年東京生まれ。早稲田大学大学院博士課程満期退学。訳書に、K・モートン『忘れられた花園』、M・パヴィチ『風の裏側』、L・ノーフォーク『ジョン・ランプリエールの辞書』、B・S・ジョンソン『老人ホーム』、G・アデア『閉じた本』、A・クルミー『ミスター・ミー』、K・アトキンソン『世界が終わるわけではなく』、M・レヴィツカ『おっぱいとトラクター』他。