判型:四六判上製
ページ数:298ページ
初版:2019年5月31日
ISBN:978-4-488-00391-3
Cコード:C0022
写真:GraphicaArtis/Getty Images
装幀:山田英春
コ・イ・ヌール――“光の山”という意味の巨大なダイヤモンド。現在は英国王室の王冠で輝くそれが世界的に著名であるのは、ただ美しいからではない。エリザベス女王が身につけるのを控えるほどの、凄絶な来歴を有しているからである。権力の象徴として、ムガル帝国の皇帝やシク王国のマハーラージャなど、数々の統治者の手を経てきたコ・イ・ヌール。しかし同時に、呪われているとしか思えないような多くの悲劇や凄惨な出来事を巻き起こしてきたのだ。豊富な資料を駆使して、ひとつのダイヤモンドを巡る歴史を鮮やかに描く、渾身のノンフィクション!
ウィリアム・ダルリンプル
1965年、スコットランド生まれ。ケンブリッジ大学在学中に発表した、マルコ・ポーロについての評伝In Xanaduがベストセラーになる。サンデータイムズ若手作家年間最優秀賞やヘミングウェイ賞などを受賞。著作に『略奪の帝国──東インド会社の興亡』などがある。
アニタ・アナンド
1972年、ロンドン生まれ。キングス・カレッジ・ロンドンで学ぶ。20年以上にわたり、BBCなどのテレビやラジオでジャーナリストとして活躍。2015年に初めての著書Sophia: Princess, Suf fragette, Revolutionaryを発表。
杉田七重
(スギタナナエ )東京都生まれ。東京学芸大学卒。英米文学翻訳家。主な訳書にジェラルディン・マコックラン『世界のはての少年』、ドナ・バーバ・ヒグエラ『最後の語り部』、イヴリン・スカイ『ダムゼル 運命を拓きし者』、エドワード・ドルニック『ヒエログリフを解け――ロゼッタストーンに挑んだ英仏ふたりの天才と究極の解読レース』がある。