直良和美
(ナオラカズミ )東京生まれ。お茶の水女子大学理学部卒業。英米文学翻訳家。主な訳書、ローザン「チャイナタウン」「ピアノ・ソナタ」、フレムリン「泣き声は聞こえない」、デ・ジョバンニ「集結」、テイ「ロウソクのために一シリングを」など。
深夜ブロンクスの老人ホームで警備員が殴り殺された。手口から地元のギャングの仕業と判断されたが、納得がいかない被害者のおじは探偵ビルに調査を依頼。
チャイナタウンの美術館から消えた貴重な磁器を追って、中国人私立探偵のリディアが白人探偵ビルと街を駆ける。清新な才能の誕生。
春までは受験も遠い第4学級生として控え目な青春を送っていたミランダ。だが今この夏の街をゆく彼女は、マタニティウェアをつけ、人々の好奇のまなざしを浴びている。しかも、膨れたおなかの……