アメリカで大人気のYA小説
ウィーツィ・バット ブックス待望の新作

キスで作ったネックレス(4月刊)
フランチェスカ・リア・ブロック/金原瑞人・小川美紀訳

●最新刊『キスで作ったネックレス』(4月刊)


 わたしたちのキスはどこ?
 キスがなくなったことをウィーツィは悩んでいた。
 つき合いはじめてからおよそ二十年、マイ・シークレット・エージェント・ラヴァー・マンとは、壁に体を押しつけ合ったり、はしごのように体をのぼり合ったり、人工呼吸でもするように、唇を奪い合ってきた……。
 その噴火する火山のように激しかったキスが、どこかへいってしまったのだ。  ウィーツィは小さなスーツケースにお気に入りの服を詰め込むと、愛するマックスを置いてひとり家を出た。
 なくなったキスをさがしに向かった先は、ピンクホテル。ウィーツィの高校のプロムが開かれたところ。そこで彼女が出会ったのは、捕われの人魚、ファウヌスのルームサービス係、取り替え子を連れた妖精、蜘蛛の糸のような絹をつむぐ女性……そして高校のプロムで別れた彼だった。
 きらめく幻想とおしゃれ、懐かしさと今が同居する、〈ウィーツィ・バット ブックス〉待望の続編。


『ウィーツィ・バット』


 ハリウッドに住むおしゃれな少女、ウィーツィ・バット。
 ハイスクールでいちばんカッコいい男の子、ダークとつきあい始めるも、彼は自分がゲイだと告白する。そんなのかまわないよ、じゃ、いっしょにオトコをゲットしにいこう、とウィーツィ。
 かくしてふたりの“理想の恋人”さがしが始まるが、どいつもこいつもろくでなしばかり。ある日、ウィーツィはひょんなことから“ランプの精”と出会い、願いを三つだけかなえてもらえることに!
 初めはティーンのあいだで、やがておとなも巻きこんで全米で大反響を呼んだ、ヤングアダルト小説の定番シリーズ〈ウィーツィ・バット ブックス〉第1弾!


『ウィッチ・ベイビ』


 ウィーツィたちのコテッジは個性豊かな“家族ってことになってるみんな”でいっぱい。そこにまたひとり、玄関に置き去りにされた赤ん坊が加わった。まさか魔女の子だったとは! 驚きはしたが、大家族は温かく迎えいれた。
 でも紫の目をしたちょっぴりワイルドな魔女“ウィッチ・ベイビ”はみんなに馴染めない。目に映るものは新聞のなかの恐ろしい記事ばかり。
 あたしの居場所はどこ? ほんとのママはだれ? ウィッチ・ベイビはとうとう家を飛びだした。コウモリ形のバックパックにお菓子を詰めて、カウボーイブーツのローラースケートを履いて……。
 魔女の子の、自分さがしの旅が始まる、シリーズ第2弾。


『チェロキー・バット』


 ウィーツィの娘、チェロキーは高校生になり、ロックバンドを結成した。恋人のラファエルがヴォーカル&ギター、姉妹同然に育った魔女の子ウィッチ・ベイビがドラム、メキシコから舞い戻ってきたエンジェル・フアンがベース。
 親たちが映画の撮影で南米に滞在中、LAのナイトクラブで“ゴート・ガイズ”の初ライヴが決まる。
 観客を魅了するにはどうすればいい? 悩んだチェロキーは、賢い友人コヨーテからインディアンのスピリットを借りて、メンバーそれぞれに不思議な力を与えるプレゼントをしようと思いつく。
 子どもから大人へ――ティーンエイジ・スピリッツの炸裂する第3弾。


『エンジェル・フアン』


 魔女の子ウィッチ・ベイビの恋のお相手は、天使という名の男の子、エンジェル・フアン。
「もっと世界をよく知りたい」そう言って旅立っていった彼を、ウィッチ・ベイビは追いかけずにはいられなかった。
 行き先はニューヨーク。都会のまんなかで途方に暮れる魔女の子に、強い味方が現れる。じつはそれ、おじいちゃんってことになってるチャーリーの「幽霊」なんだけど!
 木の上の空っぽな家、通りに落ちていた絵はがき、食堂に立つ天使のマネキン――。エンジェル・フアンの身にいったい何が?
 スリリングな冒険と恋のゆくえに目が離せない、第4弾。


『ベイビー・ビバップ』


 時はさかのぼって、モヒカン頭の少年ダークがウィーツィと出会うずっと前のこと。
 物心ついたときから、ダークは男性に魅かれていた。自分は他人とちがっている。そのことを育ての親である祖母フィフィに隠すのはいやだった。でもうまく説明するだけの言葉はなかった。恐れていることが本当だとしたら、大好きなフィフィの夢を砕くことになるから――。
 自分の物語を語ること。心のなかで死なせず、解き放つこと。その意味の大きさを、ダークはやがて理解する。
 ある女の身の上話にはじまる、長いながい「物語」が救いの手をさしのべるときに。
 忘れがたい第5弾!

(2008年4月7日)