加藤実秋『インディゴの夜』
愛すべきホスト探偵団の活躍を描いた傑作!

綾辻行人・有栖川有栖・加納朋子
全選考委員絶賛の表題作を含む、
待望の連作集いよいよ文庫化

 渋谷の片隅、クラブのようなインテリアで、BGMはダンスミュージック、そして相手をしてくれるのはDJやダンサーみたいな男の子たち。club indigoは、そんないっぷう変わったホストクラブ。
 この店で一晩過ごせば、たいていの悩みごとは解消されるはず。それでも解決しない厄介ごとを抱えているなら、螺旋階段を登ってダンスフロアを横切った先、廊下のつきあたりにある事務所を訪ねるといい。王道系ホストファッションに身を包んだ美形がドアを開けてくれるはず。部屋の中で憎まれ口を叩き合っているのは、三十路女と四十男。この二人が、あなたに力を貸してくれるかも知れない――。

 健康実用書のライターとして働くかたわら、club indigoのオーナーをつとめる女性・高原晶を筆頭に、共同経営者であり大手出版社の編集者・塩谷、謎めいた美形の敏腕マネージャー・憂夜、巨大アフロがトレードマークの気のいい青年・ジョン太、プロのキックボクサーでもある日米ハーフの巨漢・アレックス、ファッションセンス抜群で利発な犬マンといった個性豊かなホストたちが、昼夜を問わず街を縦横無尽に駆け抜ける! スタイリッシュでウイットにあふれた新世代探偵小説をお楽しみください。今回の文庫化にあたり、人気イラストレーター・ワカマツカオリ描き下ろしのカバーと扉絵となります。シリーズ第3弾も今夏発売予定です、ご期待ください。

(2008年3月5日)